300人殺害のコロンビア麻薬組織の元殺し屋出獄、模範囚で
(CNN) 南米コロンビアの地元メディアなどは14日までに、1980年代に同国最大の麻薬密売組織だった「メデジン・カルテル」の悪名高い殺し屋だった52歳男性が22年ぶりに出所したと報じた。
殺し屋として「ポパイ」の異名も持っていたジョン・ハイロ・ベラスケス元受刑者で、模範囚として評価され、自由の身になったという。
同氏は1992年に自首した際、記者団に違法行為を全面否定していたが、その後の獄中会見などで約300人の殺害を告白。また、大半が民間人の3000人以上の殺害を主導していたことも白状していた。
同国のアルマンド・ベネデッティ上院議員は、釈放について他の受刑者と同様、関連法にのっとって検討された適正な措置と説明した。ベラスケス氏が殺害した被害者の一部の遺族は元受刑者の謝罪を受け入れるとして、釈放を支持する気持ちを示したが、反発する多数の遺族もいる。
ベラスケス氏は釈放を受け、多数の敵に命を狙われており、殺される可能性は80%とも発言。逮捕後に政府当局にメデジン・カルテルの構成員の名前や犯罪の詳細などを漏らした恨みを持たれているとした。
同氏は、西部メデジン市で勢力を誇っていた故パブロ・エスコバル率いる麻薬カルテルが抱える殺し屋だったとされる。