「エボラ孤児」3700人、恐怖で引き取り手なく
(CNN) 国連児童基金(ユニセフ)は6日までに、エボラ出血熱が流行している西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国で、親を1人もしくは両方失った子どもが約3700人に上ることを明らかにした。
これまでは親を亡くした子どもは親類に引き取られるのが普通だったが、「エボラに対する恐怖の方が、家族の絆より強くなっている」(ユニセフのマヌエル・フォンテーン地域局長)という。
感染者は今も急増を続けており、親を失った子どもの数は今月中にも倍増する恐れがある。
こうした子どもたちは偏見にさらされることも多く、ユニセフは心療医の研修などにも力を入れて、心のケアを受けさせたい意向だ。
フォンテーン氏はさらに、「エボラでは、病気の子どもを慰めるといった人として当然の反応でさえも、死の宣告になりかねない」と指摘する。「エボラにかかった子どもの大多数が適切な看護を受けられないまま放置されている」といい、こうした家族の支援のために必要な2億ドル(約220億円)のうち、これまでに届いたのは25%にすぎないと訴えた。