ISISが英人質の新たな映像 激戦地コバニで撮影か
(CNN) イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は27日、人質となっている英国人ジャーナリスト、ジョン・キャントリー氏の新たな映像を公開した。シリア北部のトルコ国境に近いクルド人の街、アインアルアラブ(クルド名コバニ)で撮影したとみられる。
アインアルアラブでは1カ月以上前からISISの攻撃が本格化し、これに抵抗するクルド人部隊との間で激戦が展開されてきた。
キャントリー氏は5分余りの映像の中で、ISISが同市をほぼ掌握し、全面的な戦闘はすでに終わったと述べている。一方クルド人部隊は、戦闘が終わるどころか、まもなくイラクのクルド人部隊が支援に駆けつけると主張している。
同氏は2012年11月、米国人ジャーナリストのジェームズ・フォーリー氏とともに拉致された。ISISは今年8月、フォーリー氏を殺害する場面の映像を公開している。
キャントリー氏の映像は先月初めて公開されていた。新たな映像では、黒い服を着た同氏の背後にトルコ国旗が見える。映像にはこのほか壊滅状態となった市街地の様子などが映っている。
キャントリー氏の発言内容から、1週間ほど前の映像と推定される。同氏は、米軍がクルド人部隊への支援として投下した武器を一部入手したとするISIS側の主張に改めて言及した。米軍は先週、投下した武器の箱28個のうち1個が目標地点からそれたため、引き返してこの1個を爆破したと述べていた。