イスラエル軍から盗んだ爆弾でテロ計画か 米国人を逮捕
エルサレム(CNN) イスラエル当局は9日、同国軍から盗み出された爆発物を入手し、イスラム教聖地へのテロ攻撃を計画していた疑いで、米国人の男を逮捕したと発表した。
イスラエルの国内治安機関シンベトによると、逮捕されたのはアダム・リビクス容疑者(30)。調べに対し、標的の候補地を下見していたことを認めている。
同容疑者には、出身地の米国でも薬物関連の重罪容疑がかかっている。2013年にパレスチナへ渡り、ヨルダン川西岸のヘブロンやベツレヘムに滞在。当時パレスチナ人活動家から、イスラエルを訪問するオバマ米大統領の暗殺計画を持ち掛けられたが、誘いを断ったという。
その後イスラエルに移り、入国許可の期限を超えて1年以上不法滞在していた。
イスラエルでは米海軍の特殊部隊に所属していると身分を偽ってさまざまな犯罪に関わり、複数のテロ計画を立てていた。イスラエルのアラブ人口に対して批判的な見方を示し、イスラム教の聖地を攻撃したかったと供述しているという。
イスラエル司法省によれば、同容疑者は今年10月、同居人のイスラエル軍兵士に爆発物を入手するよう依頼し、報酬を支払っていた。
同容疑者は11月に逮捕された。通報を受けた警官が自宅を訪れた際、7階の窓から階下のベランダへ飛び降りようとしたという。イスラエルの裁判所は弁護士の要請を受け、容疑者の精神鑑定を命じた。
米国務省は米国人がイスラエルで逮捕されたとの報道は認識していると述べたが、それ以上のコメントを避けた。