イエメンで停戦合意、大統領宮殿付近で戦闘後
19日の戦闘が起きた原因は不明だが、ホーシ側は、17日に大統領側近が拉致された事件を受けて封鎖された道路の解除を求めた市民らをイエメン軍が攻撃したと主張している。
停戦合意への署名は20日にも行われる見通しで、それまでは双方とも現在の場所にとどまる。
イエメンは米国と組んで国際テロ組織アルカイダの掃討に協力してきた。政府が機能しなくなれば、同国を拠点とする「アラビア半島のアルカイダ」を利することにもなりかねず、欧米諸国は警戒を強めている。同組織はパリの風刺週刊紙が襲撃された事件でも犯行声明を出していた。
イエメン情報相は「状況があまりに混沌としている。何が起きていて、誰が実権を握っているのか誰にも分からない。こうした状況ではアルカイダに簡単に付け込まれかねない」と危機感を示す。
国連安全保障理事会は20日に臨時会合を開き、イエメン情勢について協議する。
米当局者は19日、状況を注視しており、大使館付近に軍を待機させて必要と判断した場合は大使館員を退避させると表明した。
ホーシは昨年9月にも政府との停戦合意に署名していた。以来、政府機関や金融機関の主要部署にメンバーを配置している。