ヨルダン人パイロット焼殺か ISISが映像公開
ヨルダン政府の報道官は国営テレビで「ISISによる残虐行為を疑っていた人々に証拠が突き付けられた。ヨルダンの力を疑っていた人々に対しても、まもなく証拠が示されるだろう。中尉の死を無駄にはしない」と強調した。
ヨルダンの首都アンマンでは、報復を求める市民らがデモを行った。
オバマ米大統領は、中尉の殺害映像が本物と確認された場合、「ISISの凶暴さと残酷さを示す例がまたひとつ加わったことになる」「有志連合側の警戒と決意も一段と強まるだろう」と述べ、ISISの思想がいかに破たんしているかをうかがい知ることもできると指摘した。
ヘーゲル米国防長官も同様に、ISISの行為には命を軽視する態度が表れていると非難し、「この卑劣な蛮行によってわれわれの決意は強まるばかりだ」と語った。
カサースベ中尉が拘束された当時、父親がヨルダン紙に語ったところによると、中尉は謙虚な性格で信心深く、イスラム教の聖典コーランを暗記していた。「他人に危害を加えたことは一度もなかった」という。
ケリー国務長官は中尉について「勇敢で思いやりと信念があり、ISISとは正反対の人物」だと述べた。また、それに対してISISは「殺りくと破壊以外になんの行動計画も持たず、同じイスラム教徒の命さえ尊重しない」集団だと非難した。