バングラデシュで著名ブロガー殺害、過激主義批判への報復か
(CNN) バングラデシュの首都ダッカで26日夜、過激な宗教思想を批判していた著名なバングラデシュ系米国人ブロガー、アビジット・ロイ氏が刃物を持った武装集団に襲われ、死亡した。地元警察が明らかにした。
ロイ氏と妻は、講演の仕事を終え、帰宅途中に襲われたという。妻も指を切断するなど重傷を負った。英国放送協会(BBC)は、地元警察はロイ氏殺害を称賛した「地元の過激な宗教団体」を捜査していると報じている。
ロイ氏の父で、元ダッカ大学教授のアジャイ氏は記者会見で、息子はイスラム政党「イスラム協会」の支援を受けている複数の過激派組織に殺害されたと語った。アジャイ氏によるとロイ氏は生前、ブログの内容をめぐり何度も殺害の脅迫を受けていたという。
ロイ氏も昨年、イスラム活動家から「(バングラデシュに)戻ったら殺害される」と警告されたことを認めている。しかしロイ氏の友人によると、ロイ氏は何度脅迫を受けても毎年2月にダッカ大学で開催されるブックフェアに参加するためにバングラデシュに戻っていたという。
一方、イスラム協会はアジャイ氏の発言を否定し、犯人グループへの処罰を求めた。
警察は「殺害の仕方から見て、狂信的な宗教団体が殺害に関わった可能性がある」としている。