イラン核協議は「ひどい合意」 イスラエル首相が痛烈批判
ワシントン(CNN) P>イスラエルのネタニヤフ首相は3日、米議会で演説し、主要国はイランとの間で「ひどい合意」を結ぼうとしていると主張、これではイランの核兵器開発を阻止できず、イスラエルが重大な危険にさらされると力説した。
今回の演説を巡ってネタニヤフ首相は米野党共和党寄りの姿勢を鮮明にしており、これに対してホワイトハウスが強く反発。米政府とイスラエルの関係は急激に悪化している。
議会演説でネタニヤフ首相は、「ひどい合意なら合意できない方がいい。そしてこれはひどい合意だ。合意しない方がいい」と強調し、イランは核兵器の開発を目指しているだけでなく、無防備な国を「のみ込む」つもりだとの見方を示した。
さらに「このひどい合意に代わるものは戦争しかないとの声もあるが、それは真実ではない。ひどい合意の代替はより良い合意だ」と続け、共和党側からの歓声を誘った。一方で、ユダヤ人の存在を守るために必要と判断すれば、イスラエルが単独で行動する姿勢を明確にした。
演説後間もなく、オバマ大統領は記者団に対し、ネタニヤフ首相の演説に「新しい内容は何もなかった」とコメント。「イランが核兵器を手にすることをどう防ぐかという中核的な問題について、(ネタニヤフ)首相は現実的な代替策を何も示さなかった」と語った。