北朝鮮に入国のカナダ人牧師、行方不明に 人道目的で訪問

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香港(CNN) 1月末に人道活動を目的に北朝鮮を訪れた韓国系カナダ人の牧師が予定通りに帰国せず、行方不明になっていることが分かった。

カナダ・オンタリオ州で韓国系のキリスト教長老派教会を率いるイム・ヒョンス牧師(60)は1月30日に北朝鮮に入り、2月4日に帰国する予定だった。同行した教会メンバーによると、渡航翌日の31日を最後に消息を絶ったという。

イム牧師が訪れたのは北朝鮮北東部の羅津(ラジン)とされる。ここには同教会が支援する保育園や孤児院、老人ホームがあり、イム牧師は今までも定期的に通っていた。

北朝鮮は昨年10月、エボラ出血熱への懸念を理由に外国人の入国制限を発表していた。教会側は当初、イム牧師がこの措置で足止めされた可能性もあるとみて、北朝鮮が強制隔離期間として定めた21日間が過ぎるのを待った。それでも足取りがつかめないため、カナダ外務省に正式に支援を依頼。北朝鮮で米国やカナダの利益を代表するスウェーデン大使館にも連絡を取った。

北朝鮮の入国制限措置は3日に解除された。

イム牧師は1986年、妻子とともに韓国からカナダへ移住した。北朝鮮では米国人らが宗教活動を理由に拘束された例もあるが、教会の広報担当者は「牧師は現地の言葉を話し、政情も理解している。北朝鮮当局が禁止する布教行為に従事したとは考えられない」と話している。

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