米・キューバ首脳が「歴史的」会談 半世紀ぶりに実現
パナマ市(CNN) 米国のオバマ大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長は11日、米州首脳会議が開催されているパナマ市で約1時間会談した。
米国とキューバ―の国交は冷戦以降、断絶状態が続いている。両国の首脳会談は約半世紀ぶりに実現した。
会談は、首脳会議の会場内にある小さな会議室で行われた。オバマ大統領は冒頭で「これが歴史的会談であることは言うまでもない」と述べ、国交正常化への意欲を示した。
カストロ議長も同日、会談に先立ち、「オバマ大統領は誠実な人物だと思う」と、大統領への信頼感を表明。米国との関係改善には障害もあるだろうとの認識を示す一方、「忍耐強く取り組めば、きょう合意できないことも明日には合意できる可能性がある」と強調した。
会談後の記者会見で、オバマ大統領は「率直で有意義な会談だった」と振り返り、これが関係改善への「転機」になるだろうと述べた。
ただ、キューバのテロ支援国家指定を解除する決断には至らなかった。指定解除をめぐり、オバマ大統領は、国務省から渡された資料を詳細に検討する時間を取ってから方針を発表したいと発言。同時に、両国とも国交回復を支持する国民が多数を占めているとの見方を示した。
この日の首脳会議でも、オバマ大統領は「冷戦はずっと昔に終わっている。自分が生まれる前から始まった戦いに参加する気はない」と演説した。