ケニア、ソマリア人難民の「退去」要求 3カ月内に
ナイロビ(CNN) ケニアのウィリアム・ルト副大統領は11日、国連に対し3カ月内にケニア内にある「ダダーブ難民キャンプ」に身を寄せるソマリア人を本国に移送させることを求めた。
国連が応じなかった場合、ケニアが自力でこの計画を実行するとの強硬姿勢もにじませている。副大統領府の声明は「米国が同時多発テロ後に変わったように、ケニアも東部ガリッサでの大学襲撃テロ後、同様に変わるだろう」などと主張した。
ガリッサで今月2日に発生したテロ事件では計147人が殺害され、隣国ソマリアを拠点とするイスラム過激派「シャバブ」が犯行を認めた。CNNが入手したケニア政府文書によると、このテロを主謀したシャバブ幹部はケニア内に広範なテロリスト網を築き、同キャンプにも浸透しているとされる。
副大統領によると、ケニア政府はキャンプの今後の処置について国連と協議した。しかし、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)当局者は11日、キャンプ移設についてケニア政府から正式な要請はないと説明した。UNHCRが運営する同キャンプは世界最大規模の難民受け入れ施設ともされ、ソマリアの内乱の深刻化を受け1991年後半に設置されていた。