外国人襲撃多発の南アフリカ、治安維持へ軍隊も動員
ヨハネスブルク(CNN) 南アフリカ当局は21日夜、外国人に対する暴力事件の続発に対応するため、最大都市ヨハネスブルクなどに軍の部隊を配置した。
17日に暴力事件が起きたヨハネスブルク近郊のイェッペスタウンでは21日、警察が宿泊施設を家宅捜索する間、軍の要員が周囲を封鎖した。
同国のマピサヌカクラ国防相は、警察の人員が不足している地域に軍部隊を送り込むとの方針を示したが、部隊の規模は明らかにしなかった。
またマピサヌカクラ国防相は、「警察を批判しているわけではない。我々が出動するのは支援が必要とされているからだ」と強調した。国防相はこれに先立ち、外国人が経営する商店などが略奪されたヨハネスブルクのアレクサンドラ地区を視察した。
南部の港湾都市ダーバンではなたで武装した群衆が外国人の商店を襲い、外国人2人と南アフリカ人3人が死亡。支援団体によると、数千人の住民が避難所や警察署に身を寄せた。
一連の事件で、これまでに計7人の死者が報告されている。国内の失業率が25%に達するなか、「移民に職を奪われた」との不満が外国人排斥の動きにつながっているとみられる。