絶滅危惧種のオウムを保護 ボトル詰めで密輸 インドネシア
(CNN) インドネシアの警察当局などは7日までに、同国スラバヤの港で、1.5リットルのペットボトルに押し込まれて輸送されていた希少種の鳥少なくとも21羽を保護したと明らかにした。いずれもオウム科のバタンと呼ばれる種類。
警察はまず、ポリタンクに入れられた2羽の鳥を船から荷下ろしした人物を取り押さえた。船を調べたところさらに21羽の鳥が、飲料水のボトルに押し込まれたうえで旅行バッグに詰め込まれていたのを発見した。
警察の報道官はCNNの取材に対し、「どの鳥も生きてはいたが、一部はすでにひどく衰弱していた」と語った。
警察によれば類似の事例はこれまでにもあった。4月にも生物の密輸が2件摘発され、フウチョウやフクロモモンガ、は虫類など200個体以上が保護された。
インドネシアの自然自然保全局の関係者はCNNに対し、警察から22羽の鳥をあずかったと語った。2種類のバタンが含まれていたが、うち7羽は死んでしまったという。
野生生物の密輸を監視する非政府組織「トラフィック・インターナショナル」のリチャード・トーマス氏によれば、今回保護された種類の鳥は密輸によって「非常に大きな影響を受けている」という。インドネシアの固有種だが、ほとんどの生息地から姿を消しており、相当数が生息しているのはコモド島に限られているという。
トラフィック・インターナショナル東南アジア支部の公式フェイスブックによれば、ボトル詰めの輸送は「こうした保護種の鳥を密輸する際に一般的に使われている」手法だという。
保護された鳥のうち、コバタンという種類は2007年に国際自然保護連合(IUCN)により絶滅危惧種に指定されている。