ネパール地震救援の米軍ヘリが不明、余震の死者が増加
カトマンズ(CNN) 米国防総省は14日までに、地震があったネパールで救出活動に従事していた米軍ヘリコプター「ヒューイ」が交信を絶ち、行方が依然わかっていないと発表した。
同機には米海兵隊隊員の6人とネパール軍兵士2人が搭乗。首都カトマンズから東へ約72キロ離れたチャリコット付近で12日午後、消息不明となっていた。
同省によると、乗組員は交信が断絶する前、燃料関連のトラブルが起きたと連絡していた。米統合任務部隊の報道担当者は、地上に墜落したとの形跡はないと述べた。
同ヘリが消息を絶ったドラカ地区の行政当局者は、ネパール軍兵士や警官が徒歩で山間部の捜索に当たっていると述べた。同地区は、12日に起きたマグニチュード(M)7.3の余震の震源に近い。
ネパールの山間部の一部では通信連絡に支障が生じており、同ヘリとの連絡途絶はこの種の地域に入り込んだための障害で、無事な可能性があるとも指摘されている。米軍によると、ヘリは人道支援物資を被災者に配布し、死傷者らをカトマンズへ運ぶ任務に就いていた。交信を絶った際、機内に被災者の負傷者はいなかったという。
今回の地震を受けネパールで援助活動に当たる米軍兵士らは約300人となっている。
一方、同国内務省の報道担当者は14日、2日前に起きた余震による同国内の死者は96人に達したと報告した。負傷者は2500人以上となっている。
隣国インドでの犠牲者は17人、中国は1人となっている。
ネパールでは先月25日、M7.8の地震が発生、近隣諸国含め8000人以上が死亡し、多数の村落が壊滅するなどの被害も出ていた。