トルコ地上部隊がイラクへ越境 クルド人勢力を攻撃
(CNN) トルコ軍の地上部隊が最近、隣国イラクへ越境し、トルコからの分離独立を掲げる非合法クルド人武装組織「クルディスタン労働者党」(PKK)に攻撃を仕掛けていることが分かった。
トルコ当局者が8日、匿名でCNNに語ったところによると、「対テロ戦の一環としての緊急追跡作戦」だという。
PKKはイラク北部クルド人自治区の山岳地帯に複数の拠点を構えている。トルコ軍は数カ月前からこれらの拠点を空爆し、PKKのメンバーらを拘束していたが、地上軍をイラク側へ送り込むのは2013年以来初めて。
PKKは数十年にわたって独立闘争を展開し、トルコや米国、欧州連合(EU)からテロ組織に指定されている。
今年7月には、トルコ政府との間で13年に成立していた停戦合意の無効を宣言した。同国のアナトリア通信によると、7月以降にPKKの攻撃で死亡したトルコの治安要員は100人を超えた。この中には8日に死亡した警官13人も含まれている。
同通信によると、エルドアン首相は「地域住民が力を合わせてテロに立ち向かえば、問題は素早く解決するだろう」と呼び掛けている。