ローマ法王、米議会で演説 移民や格差の解決呼びかけ
法王はよりよい生活を求める移民の国という米国の建国の趣旨を示唆。米国内の不法移民とシリアなどから欧州に殺到している難民を関連づけて、「この大陸にも、自分たちと愛する家族のためによりよい暮らしやチャンスを求めて北に向かう人が数多くいる」と指摘し、中南米からの移民を一種の難民として扱うべきだとの考えを示した。
法王はまた、地球温暖化が人間の活動由来であることに疑念をもつ保守派を念頭に、「人間の活動が引き起こした環境悪化」を防ぐための勇気と責任ある努力を呼び掛けた。
グローバル資本主義に批判的な発言で知られる法王だが、演説では「ビジネスは富を生み出し世界をよりよくすることを目指す高貴な職業だ」と述べた。その一方で、富は分配されるとともに「雇用の創出」に向けられるべきだとも訴えた。