ロシア皇帝ニコライ2世の遺体を再発掘、子どもの身元照合で
モスクワ(CNN) ロシア当局は25日までに、ロシア帝国最後の皇帝であるニコライ2世とアレクサンドラ皇后の遺体を再発掘したと発表した。夫妻の子どものうち2人のものとみられる遺骨の破片の身元確認を行うため。
ロシア革命で皇帝の座を追われた翌年の1918年、ニコライ2世夫妻を含むロマノフ家の7人がエカテリンブルグで殺害された。
ニコライ2世夫妻と3人の子どもの遺体は1991年に発見され、DNA検査で身元確認が行われた。そして殺害から80年後の1998年7月17日、遺体はサンクトペテルブルグに再び埋葬された。
ロシア正教会は2000年、5人を聖人に列した。
だがアレクセイ皇太子(当時13歳)とマリア皇女(同19)の遺体の行方は分からないままだった。2007年になって、2人のものである可能性のある骨の断片がウラル地方の別の埋葬地で発掘された。
ロシア当局によれば、専門家の研究や一家殺害に関する他の資料から、遺骨は2人のものとほぼ特定された。
だが今年7月、ロシア正教会の求めにより、さらなる調査が命じられたという。2人も聖人に認定される可能性が高いとみられるが、遺骨が間違いなく本物であることを確認したいというのが教会関係者の意向だ。
当局は調査のため、エルサレムで埋葬されたの親族の組織サンプルや、ニコライ2世の祖父であるアレクサンドル2世の血液サンプルも入手したという。