ロシア、シリアに長距離ミサイル26発 反体制派を攻撃か
ワシントン(CNN) ロシアのショイグ国防相はプーチン大統領とのテレビ会談で、シリアの過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」を標的として7日にカスピ海から長距離ミサイル26発を発射し、約1500キロ離れた目標に11発が命中したと報告した。
ロシアはシリアのアサド政権との軍事協力も強化している。7日にはシリア西部のハマ、イドリブの両県でイスラム勢力に対する共同作戦を展開。反体制派によれば、シリアの砲撃と連携してロシアの空爆が行われたと見られる。
もしこの情報が正しければ、ロシアの真の狙いがISIS掃討よりもアサド政権の支援にあることを裏付ける根拠になる。
ロシアは依然として、シリア攻撃では米国と協力する用意があると述べている。一方、米国防総省のカーター長官は訪問先のローマでロシアのシリア空爆について「根本的な過ち」と非難、シリアでの作戦でロシアと連携するつもりはないと言明した。
米国防総省によると、シリア上空では米軍機がロシア機との安全な飛行距離を保つために進路の変更を余儀なくされる事態も発生。両国の間でシリア上空の飛行に関する相互安全対策について合意が成立するまで、ロシア機が20カイリ以内に接近した場合は進路を変更するよう米軍パイロットに指示を出したという。