米軍戦闘機、シリアでロシア軍機と遭遇し初の回避行動
ワシントン(CNN) ロシアが軍事行動を拡大するシリア情勢で米国防総省報道官は8日までに、シリア上空でロシア軍戦闘機と同一の空域内を飛行していた米軍戦闘機2機に対し安全な飛行距離の間隔を維持させる回避行動を取らせたことを明らかにした。
シリア情勢に関連し、米軍機がこの種の措置を講じたのはロシアが軍事介入を強めた先月末以降では初めて。回避行動の発生日時には触れず、過去数日間内とだけ述べた。
米国防総省高官はCNNの取材に、回避行動を取ったのはトルコ・インジルリク空軍基地を飛び立ち、シリア北部ラッカ近くの過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の拠点へ向かっていたF16型戦闘機2機と明かした。ロシア軍機を避けたため作戦は結局完遂出来なかったという。ISISはラッカを首都と称している。
同高官によると、ロシアによるシリア空域での活動拡大を受け、米軍機操縦士は20カイリ(約37キロ)内にロシア軍機を確認した場合、飛行ルートを変更させる指示を受けている。