南ア大統領、大学学費の値上げ中止を発表 学生デモ受け
南アフリカ・プレトリア(CNN) 南アフリカで政府による大学学費値上げの方針をめぐって抗議デモが続いていた問題で、同国のズマ大統領は23日、2016年に予定されていた学費の値上げを中止すると発表した。
ズマ大統領は学生らと面会した後、「長期的には(高等教育を全員無料にする提案など)面会で提起された一連の問題に引き続き取り組んでいく必要がある」と指摘。学費問題に対応するために創設された大統領特別委員会を拡大し、他の問題にも当たらせる意向を示した。
学費は当初、10%高くなる予定だった。政府はその後、これを6%に引き下げるとしていたが、最終的には来年の値上げ凍結となった。
この発表を受け、学生らは喜び合ったが、ソーシャルメディア上では、学費が依然として高いことや16年以降のことを心配する投稿も多かった。
ズマ大統領による発表の前には、首都プレトリアで抗議が激化。少人数の集団が投石し、警察が閃光(せんこう)弾や放水で応戦する事態になった。発表後も、政府組織が入るビルの敷地から学生らを追い払うため、警察が催涙ガスやゴム弾を発射した。