「異性と握手」、詩人2人にむち打ち99回の刑 イラン
(CNN) イランの詩人2人が異性と握手したとして、むち打ち99回の刑を言い渡されたことが29日までに分かった。
詩人は女性のファテメ・エフテサリ氏と、男性のメフディ・ムサビ氏。出版界の表現の自由を擁護する非政府組織(NGO)、PENアメリカン・センター(米国ペンクラブ)によると、両氏は最近、作品中で「神聖な対象を侮辱した」との罪に問われた。
両氏は自白を強要されたとみられ、エフテサリ氏が11年半、ムサビ氏が9年の刑を言い渡されていた。PENによれば、両氏とも文化イスラム指導省の承認を得て合法的に本を出版していたという。
さらに、エフテサリ氏がスウェーデンで開かれた詩のイベントで複数の男性参加者と握手したと認めたことから、むち打ち刑が科せられた。イランでは、親族以外の異性との握手が「不法な性的関係」とみなされる。
イランは近年、ロハニ大統領が欧米側との核交渉で合意に達するなど国際社会に穏健な姿勢を印象付けているが、内部では当局による人権侵害が続いていることがうかがえる。
イラン司法当局の報道官はこの件についてコメントを避けた。国内メディアは両氏のニュースを伝えていない。
同国では政治活動家以外にジャーナリストや映画監督、テレビ制作者、漫画家らも罪に問われ、収監される例が相次いでいる。