米大統領とイスラエル首相が会談 イラン核合意以来初めて
ワシントン(CNN) 米国のオバマ大統領とイスラエルのネタニヤフ首相は9日、米ホワイトハウスで約1年ぶりに会談した。イスラエルと敵対するイランが核問題をめぐり、米国など6カ国と合意に達してから初の会談となった。
イスラエルは今年7月に成立したイラン核合意に強く反発し、米国との関係が近年にないほど悪化。両首脳の間にも冷たい空気が流れていた。しかしこの日は両首脳とも、一致点を探る姿勢がうかがえた。
大統領執務室での会談の冒頭、オバマ氏はネタニヤフ氏と並んだ席で報道陣を前に、パレスチナが最近、イスラエル民間人への攻撃を繰り返している問題に言及。「罪のないイスラエル市民に対するパレスチナの暴力を強く非難する」と明言した。
ネタニヤフ氏は「我々は平和への希望を捨てていない」と語り、オバマ氏が主張してきた「2国家共存」案への支持を表明した。ネタニヤフ氏は前回の総選挙期間中、同案の前提となるパレスチナ国家の樹立を認めないと発言し、米政権の怒りを買っていた。
オバマ氏は、ネタニヤフ氏がイラン核合意を「歴史的な過ち」と強く批判していたことを踏まえ、「首相と私の意見がこの点に限って大きく食い違ってきたのは確かだ」と述べた。そのうえで、「イランに核兵器の所有を許してはならないとの考えは一致している」と強調した。