ISIS、中国人とノルウェー人の人質を殺害
中国外務省の洪磊報道官は19日、「中国政府と国民は、男性が拉致されて以来、身の安全を非常に心配していた」と強調。政府は男性の救出のために全力を尽くしたと付け加え、男性の殺害を受けて、対テロ作戦における国際社会との連携を強化すると表明した。
しかし専門家は、ロシアや米国がシリアとイラクで行っている空爆に中国が参加する可能性は小さいと予想する。その理由として、ISISに対する戦争を宣言することによってISISの標的となり、パリで起きたようなテロ事件が中国で起きることを中国当局は恐れているとの見方を示した。
さらに、中国は長年、他国の内政に干渉しない主義を貫いており、もしISIS掃討を目指す有志連合に参加すれば、外交政策の歴史的転換点となる。今後の紛争についても関与を求める他国からの圧力が強まる可能性もある。
殺害された男性2人は今年9月、黄色いつなぎ姿の写真が「売り出し中」の文字を付けてダビクに掲載されていた。ノルウェーのソルベルグ首相はこの時点で、犯人側から身代金を要求されたが、要求に応じなかったことを明らかにした。
ISISは2人について、「国家や組織に見捨てられ、処刑された」と主張している。