ヒスイ鉱山の地滑り、死者104人に ミャンマー北部
(CNN) ミャンマー北部カチン州のヒスイ鉱山で発生した地滑りで、これまでに少なくとも104人の死亡が確認された。地元国営メディアが伝えた。行方不明者も多数出ているという。
地元紙の報道によると、現地時間の21日午前3時ごろ、同州パカンのヒスイ鉱山で、約60メートルの高さに積み上げてあった採掘後の土砂が崩れ落ち、作業員が寝泊まりしていた小屋70棟が下敷きになった。被災を免れたのは5棟のみだった。
同鉱山は質の高いヒスイを産出する鉱山として世界的に有名だった。ヒスイは特に隣国の中国で高い値が付く。作業員の多くはミャンマー国内からの出稼ぎ労働者で、採掘後の土砂をかき分けてヒスイの残りを探し、生計を立てていたという。
環境保護団体のグローバル・ウィットネスが先月公表した報告書によると、ミャンマーのヒスイ産業の規模は推定310億ドル(約3兆8000億円)。これは同国の国内総生産(GDP)の48%に当たる。
報告書によれば、大量の廃棄物を湖や川に捨てるほか、崩れやすい状態で積み上げるなどするために、死者の出る事故も複数回起きているという。