ISIS指導者の元妻を釈放、過激派と捕虜交換で レバノン
(CNN) レバノン当局は1日、国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力「ヌスラ戦線」との捕虜交換で、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」のバグダディ最高指導者の元妻らを釈放した。同国の治安当局者が匿名を条件に語った。
元妻は6年以上前にバグダディ指導者と離婚。昨年12月、シリアからレバノンへ入ろうとした際に拘束されていた。
レバノンの国営通信NNAによると、捕虜交換は長期に及ぶ交渉の末、シリア国境に近いレバノン北東部アルサルで実行された。ヌスラ戦線側は昨年8月に同市から拉致したレバノン軍兵士16人を解放、1人の遺体を返還した。
元妻にはヌスラ戦線幹部の兄弟がいて、現在の夫も同勢力の関係者とみられる。元妻の釈放がヌスラ戦線とライバル関係にあるISISにどのような影響を及ぼすかは不明だ。
捕虜交換を仲介したというカタールの国営通信によれば、レバノン側は女性やその子どもたち17人を含む計25人を釈放した。
レバノンの治安筋がCNNに語ったところによると、元妻とバグダディ指導者の間に生まれた女児も同時に釈放されたという。元妻は拘束中、女児の父親はバグダディ指導者ではないと主張していた。しかし同国のマシュヌク内相は昨年、イラクから送られた同指導者のDNAサンプルと照合した結果、親子関係が証明されたと発表した。