ラマディ近郊で自爆テロ、20人死傷 完全掃討にはなお時間
(CNN) イラク中部アンバル州の州都ラマディの近郊で、過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の戦闘員が車両10台に爆発物を積み込んでイラク軍の基地を自爆攻撃し、兵士ら3人が死亡、17人が負傷したことが3日までに分かった。ラマディはこのほど、イラク軍が奪還を宣言していた。
アンバル州地方議会のトップは、CNNに対し、車両10台による襲撃が1日、立て続けに起こったと説明。ラマディの北東にある、イラク軍第10師団の基地が標的にされたと述べた。
イラク軍は、ISISの戦闘員をラマディ中心部から掃討することに成功した。だが、地元の部族指導者らは先ごろ、ISISが依然として同市の25%を支配しており、一部では強い抵抗も残っていると述べていた。
ただ、イラクのアバディ首相はラマディを訪れ国旗を掲揚。2016年は「我々がISISをイラクから駆逐する年になる」と宣言していた。
ISISの戦闘員は現地の民間人のなかに紛れ込んでいるほか、撤退した領地に偽装爆弾を仕掛ける戦術を取っていることから、完全な掃討にはなお数週間がかかるとみられる。
ISISは昨年5月、ラマディを制圧。イラク政府と米国主導の有志連合にとって手痛い後退となっていた。