列車衝突の死者10人に、単線のカーブで互いが見えず 独
捜査ではテロなどの可能性よりも、人為ミスまたは技術やインフラに問題があった可能性に重点が絞られている様子だ。
当局によれば、この路線には自動停止装置が設置されていて、列車が本来とは違う線路を走行すると自動停止するはずだった。自動停止装置は、2011年にドイツ東部で10人の死者を出した衝突事故を受け、全土の鉄道に導入されていた。
鉄道会社の幹部によれば、事故を起こした列車は2台とも運転士とインストラクターが乗務しており、4人全員が赤信号を見過ごすはずはないと思われることから、信号が青になっていたと推定されるという。
列車のうち少なくとも1台は時刻通りに運行されていなかったことも判明。その理由についても捜査が進められている。
現場にはドイツ国内と隣国オーストリアから600人を超す警察官や救急隊が駆けつけ、約3時間がかりで被害者を現場から救助した。現場は斜面の多い山間部にあり、負傷者はヘリコプターや船で病院に搬送された。
この路線はミュンヘンへの通勤や通学に使われているが、9日はたまたま学校が休みだったため、普段ほど混雑していなかったのが不幸中の幸いだった。