マケイン米上院議員、プーチン氏を批判 ロシアのシリア介入で
(CNN) ロシアがシリアへの軍事介入をめぐって欧米との対立を深めるなか、米上院軍事委員会のマケイン議長は14日、プーチン・ロシア大統領を「我々のパートナーになる気がない」などと厳しく批判した。
マケイン氏はドイツで開かれているミュンヘン安全保障会議で、プーチン大統領がシリアのアサド政権の強化を図っていると主張。その狙いは「中東で再び大国の地位を確立すること、シリアをロシア軍の実弾演習の場として使うこと、ロシアの勢力圏を強化すること、そして難民危機を深刻化させて北大西洋条約機構(NATO)を分断し、欧州の力をそぐことだ」と述べた。
欧米諸国やシリアの反体制派は、ロシアが民間人を爆撃し、和平実現を妨げていると主張するが、ロシアはこれを否定している。
ミュンヘンではシリア反体制派の主要組織「高等交渉委員会(HNC)」を率いるヒジャブ元首相も同日、「ロシア軍がこの10日間に犯したシリア民間人に対する明らかな大量虐殺は58件に上る」と述べた。
シリア情勢をめぐっては、関係諸国が12日、人道目的の一時停戦で合意したものの、詳細については依然として協議が続いている。
マケイン氏はこの停戦合意についても、「反体制派に戦闘停止を義務付ける一方で、ロシアがテロリストへの空爆を続けることを認める内容だ。ロシアは民間人までテロリストに含まれると主張している」と語り、「ロシアは過去何カ月間にもわたって民間人や穏健派反体制勢力を無差別に爆撃してきた」と非難した。