国連PKO要員の性的暴力は昨年69件、最悪は中央アフリカ
国連の今回の報告書によると、全体の件数のうち17件がこれまで調査され、10件は立証出来なかった。国連によると、世界のPKO派遣団は16で、参加要員は12万4746人。
潘事務総長は、PKO要員の性的犯罪対策として国連や派遣国の説明責任の強化を求め、より迅速な捜査や派遣国の関連法規や軍事規則の修正を促した。また、性的犯罪への関与が裏付けられた場合、該当者のDNAのデータベース登録や報酬を犯罪の被害者救済基金に充てた上での出身国への送還も提言した。
国連の現場支援担当のアトゥール・カレ事務次長は4日、不正行為を犯した要員の出身国による処罰には一部馬鹿げたものもあると主張。報告書では、女性に詐取的な性的関係を強いたPKOの警官の処分がわずか9日間の職務停止に終わった事例が引用された。
同事務次長によると、国連の任務遂行中、不正行為に加担した過去がある要員を審査する試験的な制度が昨年後半に導入され、成果を挙げたという。この制度は今年内の全面採用を予定している。