米海兵隊がイラク北部に基地開設、イラク軍援護へ
(CNN) イラク北部に米海兵隊が基地を開設し、数日前から運用を開始していたことが明らかになった。この基地は19日に過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の砲撃を受け、海兵隊員1人が死亡していた。米国防総省は近く同基地の存在を認める予定だったという。
基地はイラク北部マフムールの近郊にあり、海兵隊員数百人がテントで暮らしている。ISISは海兵隊の動きを察知し、砲撃演習を目撃したとみられる。
19日のロケット弾は約15キロ離れた距離から2発発射され、1発が基地内に着弾して海兵隊員1人が死亡、数人が負傷した。海兵隊は砲撃で応戦した。
国防総省は20日、死亡したのはルイス・カーディン2等軍曹だったことを明らかにした。ISISとの戦闘のためにイラクで初の米軍基地を設置したことについては、まだ公式には確認していない。ただ当局者は、イラク軍を援護するため限定的な地上戦を行うと述べていた。
イラク軍は数週間以内にモスルに向けて移動する見通しで、海兵隊はこの部隊を援護する。
国防当局者がCNNに語ったところでは、海兵隊は2週間前、作戦拠点としていた強襲揚陸艦「USSキアサージ」から同地に入った。ISISに砲撃された時はまだ、迫撃砲の設置と試験を終えてから2、3日しかたっていなかった。
有志連合は20日、イラク政府と協議の上、米海兵隊の別働部隊にイラク治安部隊の地上作戦を援護する任務を割り当てたと発表した。