奪還のパルミラから40人の遺体、ISISが殺害か シリア
(CNN) シリア政府軍が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」から奪還した中部の古代都市パルミラで、ISISに殺害された住民とみられる少なくとも40人の遺体が見つかったことが3日までに分かった。国営シリア・アラブ通信(SANA)が伝えた。
SANAによると、遺体は政府軍が市北東部で発見した。女性や子どもが多数含まれている。中には首を切断されていたり、拷問の形跡が残っていたりする遺体もあったという。
ISISは昨年5月にパルミラを制圧した後、住民ら数百人を殺害したとされる。
政府軍は3月27日、政府系民兵組織と協力してパルミラを奪還した。当局はその後、ISIS支配下での住民虐殺や遺跡破壊の実態を把握しようと調査を進めている。
パルミラは首都ダマスカスの北西、中部ホムス県に位置する都市。世界的に重要な古代遺跡で知られる。ISISは同市制圧後に遺跡を相次いで破壊し、遺跡の保護に携わっていた専門家も殺害した。