「ヨガ」が大事と着席拒み逮捕、日本行きの米旅客機
(CNN) 米検察当局は2日までに、飛行中の同国大手ユナイテッド航空の旅客機内で乗務員の着席指示に対し「ヨガ」の開始が大事とこれを拒み、叫び声を上げるなどの乱暴な行為を働いたとして72歳の男性を逮捕、訴追したと発表した。
ハワイ州ホノルル発、日本の成田国際空港行きの903便内で先月26日に起きた騒ぎで、ユナイテッド航空の報道担当者によると、同便はいったんホノルルに戻ることを強いられた。被告は乗務員の業務妨害の罪に問われている。
連邦裁判所に提出された刑事訴状などによると、同便がホノルルを離陸してから約1時間半後、乗務員が機内食の提供のため被告に着席を促したところ韓国語でこれを拒否。ヨガや瞑想(めいそう)を行いたいと主張し、叫んだり、暴力的な振る舞いに及んだという。11日間睡眠を取っていないとも述べていた。
この後、落ち着かせるために誘導された機内後部の調理室内の床に座り込んでいた。しかし、大声を上げ続け、自分の席に戻るのを拒んだため、米海兵隊隊員5人を含む他の乗客に支援を求め、体を押さえつけて着席させていた。
訴状によると、被告はこの際、制止に加わった1人に殺害を脅迫する言葉を吐き、海兵隊隊員の1人に頭突きを試みたり、噛(か)もうとしたりした。
被告には妻が同行していたが、機内で妻を再三、小突くような行動も目撃されていた。2人は韓国語の通訳が伴った米連邦捜査局(FBI)の事情聴取に、機内では乗務員の指示に従う必要性は承知していたものの、不服従が違法行為に当たることは知らなかったと主張した。