北朝鮮、党大会直前 準備に追われる平壌市民を取材
党大会では金書記が北朝鮮の核開発の継続を宣言する可能性がある。このため米韓両国の当局者の多くは、党大会の前後に5回目の核実験が実施されるとの見方を示す。
北朝鮮がまたしても核実験に踏み切れば、世界各国がこれを注視することになるだろう。党大会を報道するため、平壌には海外のジャーナリスト数百人が集まっている。
空港からホテルまで車で移動する途中、平壌市内は春の寒冷前線の影響とみられる冷たい空気に包まれていた。だが、金日成広場では正装した市民数千人が横殴りの雨の中、指導層に忠誠を誓うマスゲームの練習とみられる準備に取り組んでいる。
これまでの北朝鮮取材の時と同様、取材班には政府当局者が同行。常に監視されており、自由な移動はできない。
路上では、党大会に向けて横断幕をかけたり歩道を掃除するなどしている市民らのほか、愛国的な曲を演奏する学生バンドの姿も見受けられた。
平壌で取材を許された地域は思いのほか豊かなようで、夜間に高層ビル群を彩る光は驚くほど明るい。人々はスマートフォンや薄型スクリーンのテレビを持っている。
平壌に新設されたデパートでは、小学校の教師だという女性に会った。中国から輸入されたとみられるモダンな服に身を包んでいる。北朝鮮国民すべてが同じような生活を送っていると思うかと聞くと、その通りだと答え、「われわれは皆平等だ」と述べた。