イエメンで車による自爆テロ4件、42人死亡
(CNN) イエメン南東部ハドラマウト県の港湾都市ムカラで28日までに、車4台を使った自爆テロがあり、兵士ら少なくとも42人が死亡した。死者の中には子ども1人が含まれている。県知事室の幹部2人がCNNに語った。
幹部らによると、負傷者は少なくとも30人。民間人5人を除く全員が治安要員だという。
4件の自爆のうち1件では、政府情報機関のビルに近い軍施設が狙われた。残る3件では複数の軍検問所が標的となった。死亡した子どもは検問所の近くを歩いていた。
過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系のアマク通信が、ツイッター上で犯行声明を出した。
現場周辺の地域は、同国を拠点とする国際テロ組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」とISISにほぼ掌握されていたが、政府軍が最近、奪還作戦を開始した。国防省によると、ハドラマウト県ではこの3カ月だけで、AQAPとISISによるテロが40件以上起きている。
ムラッカでは先月も、AQAPのメンバー1人が軍基地の入り口で自爆し、兵士ら少なくとも30人が死亡、数十人が負傷していた。
イエメンではイランとつながりを持つイスラム教シーア派武装組織「フーシ」と、サウジアラビアの支援を受けるスンニ派主導のハディ政権の間で戦闘が続き、民間人からも数千人の死者が出ている。政府軍とサウジ主導の連合軍はこれに加え、スンニ派のテロ組織であるAQAP、ISISとも戦っている。