中国、初の大型輸送機を自力開発 実戦配備を開始
北京(CNN) 中国国防省は9日までに、国産では初の大型輸送機「Y20」が中国人民解放軍に引き渡され、実戦配備が正式に始まったと発表した。
同省の声明によると、南西部の成都市で6日に催された式典で軍が引き取った。航空機の自力開発の中で大きな節目と位置付けているとみられる。
同機の最大離陸重量は約200トン。ターボファンエンジン4基を備え、悪天候下でも遠距離での貨物や人員輸送が可能としている。
満杯の荷物を搭載しても4500キロの飛行をこなし、荷物重量が40トンの場合は航続距離が約8000キロに伸びるとしている。
Y20機の開発は中国軍が近年進める大規模な近代化計画の一環。同機導入で、増大する国際的な役割の一端を担わせることを期待しているとみられる。中国はアフリカ北東部のジブチに初の海外軍事基地の整備を進めている。
Y20機の初飛行は2013年。 米軍が過去20年間使い続けているボーイング社製の大型輸送機C17の中国版との見方もある。C17はY20より大きいが、同社は昨年製造中止に踏み切っていた。
一部の航空問題専門家らは、中国はY20を英国で来週開幕するファンボロー国際航空ショーに登場させ、海外の顧客に売り込む可能性があるとも見ている。