トルコ大統領、死刑復活も排除せず クーデター未遂受け
(CNN) 軍の一部がクーデターを企て、首都アンカラなどで銃撃戦にも発展したトルコで、エルドアン大統領は17日、銃撃戦の犠牲者の葬儀に参列し、クーデターを企てた首謀者らに対し死刑を復活させる可能性も排除しないと言明した。
集まった人たちから「死刑を要求する」という声が上がったことを受けてエルドアン大統領は、「民主主義における国民の要求は無視できない。これはあなた方の権利だ」と強調。「憲法に従い、この権利は適切な機関によって検討され、決定が下される」と語った。この演説はテレビで生中継された。
今回のクーデター未遂によって、市民161人を含む少なくとも290人が死亡し、1400人以上が負傷した。
トルコの政党は結束して15日のクーデター未遂を非難した。同国でこうした結束は異例だが、どこまで続くかは不透明な情勢だ。野党関係者からは、今回の事態によってエルドアン大統領の強権的な姿勢が一層強まることを懸念する声も出ている。
エルドアン大統領は政権支持者らに対し、クーデターの試みを挫折させた抗議集会を続けるよう呼びかけている。しかし市民の間では、「大統領が支持者に対して引き続き街に出るよう呼びかけ、お祭り的としか形容できない状況を作り出させていることに対し、困惑している人も多い」とCNN記者は伝えている。