南シナ海問題、中国は「不法侵入者」を訴追の姿勢
中国は自国の領海とみなす海域で取り締まりを強化し、同国が支配する島の近くで操業する外国籍漁船を攻撃したり、船員らを逮捕したりしている。
最高人民法院が示した解釈について香港大学のマイケル・デービス教授は、「中国が領有権を主張する海域に入った相手は訴追するという不穏な姿勢を示している」と受け止める。
今回の判断に従えば、仲裁裁判所判決がフィリピンの領有権を認定した海域で操業するフィリピン漁船の船員も、中国に逮捕されて訴追される可能性があるとデービス氏は述べ、そうした措置は「(ハーグの)判決に真っ向から対立する」と指摘した。
この海域では米国とオーストラリアも「航行の自由作戦」を展開。これに対して中国は戦闘機や船舶の緊急発進を繰り返し、両国の海軍が「中国の主権を脅かしている」と非難している。