拉致から逃れた女性、「ボコ・ハラムの夫に会いたい」
ナイジェリア・アブジャ(CNN) ナイジェリア北東部のチボックでテロ組織「ボコ・ハラム」に拉致され、今年5月に脱出して保護された女性が16日、首都アブジャでCNNのインタビューに応じ、拉致されている間に結婚した夫に会いたいと訴えた。
アミナ・アリさん(21)は2014年4月にチボックの学校から連れ去られた女子生徒276人の1人だった。拉致されてから約1年後に結婚して女児を出産。夫と共に娘を連れてボコ・ハラムの拠点から逃れ、今年5月に森林付近で発見された。
一緒にいた夫のモハメド・ハヤトゥさんは、自分もボコ・ハラムに拉致されていたと話したという。現在は軍に拘束されて尋問を受けている。
アミナ・アリさんは、夫が今どこにいるのか分からないと話し、「夫と引き離されている状況に不安を覚える」と告白。ハヤトゥさんに向けて「私は今もあなたのことを思っている。引き離されてもあなたを忘れたことはない」と呼びかけた。
ボコ・ハラムは14日、チボックから連れ去った女子生徒たちを登場させたビデオを公開。この映像には女性数人の遺体も映っており、ボコ・ハラムは人質がナイジェリア軍の空爆で死亡したと主張していた。
アミナ・アリさんによれば、1年以上前の空爆により、人質のうち十数人が死亡したという。ナイジェリア国家治安当局はその証言を根拠に、今回の映像は新しいものではないとの見方を示している。