「街がなくなった」、被災地の市長 イタリア地震
(CNN) イタリア中部で24日に発生した地震では、震源地に近いアマトリーチェや近隣のアックーモリなどで、多くの死者や家屋の倒壊などの被害が出ている。こうした地域では、れんが造りや鉄筋コンクリート製の住宅のほとんどが倒壊し、原形をとどめる建物はごく一部にとどまっている。街全体ががれきと化したアマトリーチェの市長は「街がなくなった」と呆然とした様子だった。
静かな山間部にある同地は避暑地としても人気があり、夏休みを利用して滞在する人も多かったことから、行方不明者の正確な数は分からないと赤十字広報は話している。
アマトリーチェでは8歳の女の子ががれきの中から救出される様子も伝えられた。地元住民は、倒壊した家屋の下敷きになった2人を、素手でがれきを取り除くなどして助け出したと話している。避難した住民は1000人を超えた。
現場を視察したレンツィ首相は、「イタリアという家族が打撃を受けた。だが我々は足を止めない」と強調。捜索救助活動に全力を挙げると表明した。
マグニチュード(M)6.2の地震は現地時間の午前3時36分ごろに発生。震源地はノルチャの約10キロ南東、震源の深さは約10キロだった。震源から約160キロ離れたローマでも揺れを感じた。
25日早朝までに159人の死亡が確認されている。