ISIS、報道担当の最高幹部が死亡と発表 シリア北部で
アドナニ幹部はこれまで、対ISIS有志連合の参加国を狙った攻撃を指示してきた人物として知られる。今年1月には有志連合の空爆で負傷したと伝えられた。CNNのテロ対策解説者は当時、「ただの報道担当者ではなく最高幹部の1人」「パリ同時多発テロを実行し、米国に大規模攻撃を仕掛ける恐れもあるISISの対外作戦部門を監督していて、バグダディ容疑者よりさらに危険な人物ともいえる」と語っていた。
ISISの結成当初からのメンバーで、バグダディ容疑者とも近い関係にあった。2014年6月にイスラム国家樹立を宣言したのも同幹部だ。欧米諸国にいるISIS支持者らに単独で攻撃を実行する義務があると呼び掛け、これが実際に北米や欧州、オーストラリアでのテロにつながったとみられている。
米政府は同幹部につながる情報の提供者に最大500万ドル(約5億円)の懸賞金を支払うと発表していた。同幹部の殺害は、ISISにとって過去最大の打撃になるとの見方が強い。