「ドゥテルテ氏が犯罪者の処刑団結成を指示」、比議会で証言

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ドゥテルテ氏の市長時代の「処刑団メンバーだった」 議会証言

(CNN) フィリピンのドゥテルテ大統領の犯罪対策などに関する公聴会が同国上院で17日までに開かれ、大統領が南部のダバオ市長時代に犯罪者を標的にする「処刑団」を結成させ、連日のように麻薬密売人、レイプ犯や引ったくり犯などを殺害させていたとの証言が飛び出した。

300人で構成されていた処刑団の一員だったと主張したエドガー・マトバト氏の証言。大統領が女性問題を巡ってもめていた富豪の殺害を指示したとも語った。

大統領府報道官はこの証言を否定。ドゥテルテ氏の息子であるダバオ副市長は声明で、「証拠もない言い分で単なるうわさに過ぎない。気がふれた男の非難に回答して自らの威厳を損ねたくない」と反論した。ドゥテルテ氏は強硬な犯罪者対策でダバオ市の治安を回復させた功績で知られ、麻薬犯罪や汚職の根絶を公約の前面に打ち出して大統領に当選した。

ただ、強権的な治安措置には国際社会からの批判も強く、人権の重要性を説いたオバマ米大統領への暴言も明らかになって両国関係が悪化した。

マトバト氏の証言内容を疑問視する見方も出ている。ドゥテルテ氏が殺害を命じたとする富豪の一族の弁護士はCNNへの文書メッセージで証言は真実でないと否定した。

上院議長はマトバト氏の安全や身辺保護が脅かされている兆しもないため、要請された承認の保護措置は認められないとの決定も下した。ただ、この判断に対しては一部の上院議員が異議を唱えている。

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