「ドゥテルテ氏が犯罪者の処刑団結成を指示」、比議会で証言
フィリピンの人権委員会は2012年、地元メディアでダバオの「処刑団」と称される自警団に絡む調査結果を報告し、2005~09年に自警団に関連付けられる組織的かつ超法規的な殺害が起きたと認めていた。
また、これらの殺害に対し地元当局が意味ある調査を実行しなかったとの組織的な不手際も指摘。その上で、地元でオンブズマンを発足させ、ダバオ市内で多数発生した殺人事件の証拠があるにもかかわらず行動を起こさなかったドゥテルテ氏の刑事責任を問えるかどうかの調査開始も勧告していた。
ただ、地元警察や自治体が直接的に超法規的な殺人に関与していたのかを示す証拠は不足しているとも付け加えていた。
フィリピン国家警察のロナルド・デラ・ロサ長官はCNNの取材に応じ、捜査対象となっている殺人事件は16日朝の時点で計2035件と明かし、全てが麻薬関連ではないとも述べた。警察の捜査に伴って発生した殺害は1105件としている。
犯罪対策を最重視するドゥテルテ大統領の就任後、街頭で発見される犯罪者らの遺体が増えたともされるが、同長官は今年8月23日の上院公聴会で「殺害命令」はないとも説明していた。