ナウルの難民収容施設に批判、「まるで刑務所」 豪が反論
(CNN) オーストラリアが太平洋の島国ナウルに設けている難民収容施設をめぐり、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(AI)が18日までに「野外刑務所」に等しいと批判する報告書を出した。これに対してターンブル豪首相は、「全くの偽りだ」と強く反論している。
ナウルの収容所は、密航船でオーストラリアに流れ込む難民の急増を受け2012年に「オフショア施設」としての稼働を再開。オーストラリア政府と民間業者からの援助を受けてナウル政府が運営し、AIによると現在1100人以上の難民希望者が収容されている。オーストラリア政府は収容人数について、子ども49人を含む410人と発表している。
AIの研究員は「オーストラリア政府は弱い立場にある男女や子どもたちを苦しめる目的で、自力では脱出できない場所に隔離している」と非難した。
ターンブル首相はオーストラリア放送協会(ABC)を通してこれを否定し、「我々の信条は思いやりだ」と強調した。
同国の歴代政権は難民を上陸前に収容する政策について、密航業者の悪質な手口を阻止し、船の沈没などによる死者をなくすための人道措置だと主張してきた。