伊国民投票、憲法改正案を否決 レンツィ首相が辞任表明
(CNN) イタリアで4日、憲法改正の是非を問う国民投票が実施され、反対多数で改正案が否決された。レンツィ首相はローマで行った記者会見で、改正案は否決される見通しが明白になったと述べ、5日に辞任する意向を表明した。
レンツィ首相は支持者を前に、「敗北の全責任は私にある。負けたのは私であって、あなた方ではない」と述べ、「負けたからには何事もなかったように装うことはできない。私の政権は今日、ここで終わる」と断言。「イタリア万歳。幸運を祈る」と締めくくった。
国民投票では60%近くが反対票を投じた。この結果は欧州連合(EU)懐疑派のポピュリズム(大衆迎合)政党や国粋主義政党にとっての勝利と受け止められる。こうした勢力は、レンツィ首相や景気低迷からの脱却を掲げた首相の公約に強く反発していた。
今後の対応は大統領が決める予定で、現状の議会のままで組閣する可能性も、総選挙に踏み切る可能性もある。もし総選挙が実施されれば、コメディアンのベッペ・グリッロ氏率いる新興政党「五つ星運動」の躍進が予想される。