マティス米国防長官、「尖閣に日米安保適用」 稲田防衛相と会談
だがマティス氏は国防長官として初となる外遊で、同盟国である日本や韓国に対し、同地域への揺るぎない姿勢を重ねて表明。3日夜には安倍晋三首相と会談を行い、「米政府の移行期にあって、米国が首相や日本国民と100%肩を並べ共に歩んでいくという点に一切の誤解がないようにしたい」と述べた。
南シナ海での中国による人工島建設などの動きについては、批判的な姿勢を示し、「中国は地域諸国の信頼をずたずたにしてきた」と指摘。「我々はみなルールにのっとって活動している。争いがあれば仲裁の場に持っていく。軍事的な手段を取ったり、控えめに言っても領有権が問われている土地を占領したりして争いを解決することはない」と述べた。
そのうえで、米海軍は南シナ海で引き続き、米軍艦船に公海上を通過させる「航行の自由」作戦を行っていくとの見通しを示した。
またマティス氏は4日の会見で、米軍駐留を維持するうえでの日本の財政的な貢献を称賛。コストや負担の分担という意味で日本は模範的だとし、他国も見習うべき例だと指摘した。安倍首相の下で進められている軍事増強も称賛し、「日本は正しい道を歩んでいると思う」と述べたほか、沖縄駐留米軍の規模を削減するための措置を引き続き取っていく考えも示した。