韓国サムスングループのトップ逮捕、裁判所が承認
香港(CNNMoney) 韓国を揺るがしている大規模な政治汚職疑惑をめぐり、裁判所は17日朝、サムスングループの事実上のトップでサムスン電子副会長の李在鎔(イジェヨン)容疑者の逮捕状請求を認めた。
検察は李容疑者が朴槿恵(パククネ)大統領の歓心を買い、批判のあった企業合併への政府の支持を取り付けるため、数千万ドルの提供を申し出たとみている。この合併はサムスングループにおける李容疑者の支配力の強化につながるものだった。
検察によれば罪状は、贈賄、偽証、犯罪収益の隠匿、横領、そして海外での資産隠匿だ。
李容疑者はこれまで、こうした容疑を否認してきた。
李容疑者の逮捕が認められたことを受けてサムスンは「将来の裁判において真実が明らかになるよう、全力を尽くす所存だ」との声明を出した。
検察は当初、1月に李容疑者を逮捕する意向だったが、証拠不足だとして裁判所から却下されていた。
朴大統領をめぐる汚職疑惑では、反発する国民の大規模なデモが発生。国会は朴大統領への弾劾(だんがい)訴追案を可決した。捜査対象となっている韓国企業は他にもある。
韓国のビジネスリーダーが汚職の罪を問われるのは李容疑者が初めてではない。容疑者の父でサムスングループの李健煕(イゴンヒ)会長は2度、有罪判決を受けて2度、恩赦を受けている。