武力紛争で2.3万人死亡、世界2番目の犠牲者数 メキシコ

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犯罪組織に対抗するために組織された自警団。メキシコでは麻薬戦争による死者が相次いでいる

犯罪組織に対抗するために組織された自警団。メキシコでは麻薬戦争による死者が相次いでいる

(CNN) メキシコで麻薬戦争による2016年の死者が2万3000人に上り、武力紛争による犠牲数としては内戦が続くシリアの5万人に次いで世界で2番目の多さになった。英シンクタンク、国際戦略研究所(IISS)が9日に発表した年次調査報告書で明らかにした。

IISSによると、メキシコの紛争は小火器を使った殺人が大半を占める。同国の紛争による死者は、イラクやアフガニスタンを上回るにもかかわらず、マスコミや国際社会に注目されることははるかに少ないと専門家は指摘している。

紛争による2016年の死者はイラクが1万7000人、アフガニスタンは1万6000人、イエメンは7000人だった。

メキシコの死者は2014年が1万5000人、15年が1万7000人と、増え続けている。16年は麻薬密売組織同士の抗争が激化する中、32州のうち22州で殺人事件が増加した。

影響は麻薬とは無関係の市民にも及び、通りすがりの人や組織入りを拒んだ人、移民、ジャーナリスト、政府や自治体の職員などが殺害されている。

一方、世界全体での武力紛争による死者は15万7000人となり、前年の16万7000人に比べると減少した。14年の死者は18万人だったことから、2年連続での減少となる。

16年はシリアの死者が減少する一方で、アフガニスタンとイラクでは増加した。

1月~8月にかけての国内避難民はシリアだけでも90万人。イラクは23万4000人、アフガニスタンは26万人に上っている。

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