ブラジル大統領に買収疑惑、汚職捜査受け口止め料支払いか
リオデジャネイロ(CNN) ブラジル最高裁は18日、同国のテメル大統領が汚職で収監中の元下院議長に口止め料を支払ったとする地元紙の報道を受け、捜査を開始した。
これを受けてテメル大統領はメディアに対し、辞任の意思はないと述べた。
ブラジルの有力紙グロボは17日、服役しているエドゥアルド・クニャ元下院議長に口止め目的のわいろを支払うことを大統領が認める発言をし、その発言を食肉大手JBSの幹部が録音していたと伝えた。
大統領府は汚職捜査をめぐって大統領が口止め目的のいかなる賄賂も許可したことはないする声明を出し、報道を否定した。
「私は自分のしたことが分かっているし、自分の行動が正しかったことも分かっている。ブラジル国民のために、解明に向けた全面的かつ迅速な捜査を求める」とテメル大統領は述べた。
ブラジルでは政財界を巻き込んだ大規模な汚職に関する捜査が続いており、国を代表する政治家や実業家らが有罪となっている。汚職やマネーロンダリング(資金洗浄)で起訴された人の数は80人を超える。
リオデジャネイロ中心部には18日、テメル大統領の辞任を求める群衆が集まった。日没後、デモ隊が警察に火炎瓶を投げたり、警察が催涙ガスを発射した一幕もあったが、けが人の報告は出ていない。