アフガン軍兵士が発砲、米兵4人死傷 米軍との共同作戦中
(CNN) 米軍とアフガニスタン軍が対テロ共同作戦を展開しているアフガン東部ナンガルハル州のアチン地区で10日、米兵3人が死亡、1人が負傷した。米当局者の1人によると、アフガン軍の兵士が米兵を銃撃した。
反政府勢力のタリバーンが犯行声明を出した。
アチン地区では、米軍とアフガン軍が約1カ月前から過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系の地元組織に対する掃討作戦を実施している。
現地の米軍報道官は銃撃を「認識している」としたうえで、詳しい情報は「適切な時期」に発表すると述べた。
一方、首都カブールの駐留米軍司令部によると、南部ヘルマンド州での共同作戦では9日夜から10日朝にかけ、アフガン国境警察に複数の死傷者が出た。同州知事の報道官は声明で、米軍機による誤爆との見方を示した。駐留米軍が詳しい状況を調べている。
アフガンでは2014年に治安権限が国際部隊からアフガン軍に委譲されてから、米軍などの死者は激減している。
だが米軍とアフガン軍による対テロ作戦の拠点となっているアチン地区では、4月末にも米兵2人が死亡、1人が負傷していた。
米軍は4月、同地区に大規模爆風爆弾「モアブ」を投下し、100人近くのISIS戦闘員を殺害した。
駐留米軍のニコルソン司令官によれば、ISISはすでにアフガン国内の戦闘員のうち約半数、支配地の3分の2を失ったとみられる。アフガンには現在、北大西洋条約機構(NATO)主導の支援部隊とは別に、米軍から約8400人の対テロ部隊が派遣されている。