米軍F15機、イラン製のドローン撃墜 シリア
(CNN) シリアで過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討作戦を続ける米軍主導の有志連合は10日までに、シリア南部で哨戒活動中の有志連合軍に戦闘的な行為を仕掛けたイラン製の小型無人飛行機(ドローン)を撃墜したと発表した。
有志連合の報道担当者が述べた。シリアのアサド政権に肩入れする勢力が有志連合軍を攻撃したのは初めて。米国は、イランが支援するイスラム教シーア派の戦闘部隊がアサド政権を支えていると見ている。
ただ、米国防総省当局者は、イラン製ドローン「シャヘド129」が投下した兵器は実戦用の本物ではないことが判明し、軍事力の誇示が狙いだったと指摘した。
米政府当局者はCNNの取材に、イラン製ドローン「シャヘド129」を撃墜したのは米軍のF15戦闘機と明らかにした。シリア南部アルタンフから操作していたとし、有志連合兵士が味方勢力の地上部隊を訓練するなどしている陣地近くで複数の兵器とみられるものを投下したという。有志連合に損傷などなかったとしている。
アルタンフはシリア、ヨルダン両国国境沿いにあり、米軍や英軍特殊部隊が反ISIS勢力への訓練や助言を行っている基地も存在する。同基地周辺では最近、緊張が高まり、有志連合は8日、非戦闘地域とされてきた地域に潜むアサド政権支持勢力に新たな空爆を加えていたという。